いじわるな後輩くん×ツンデレな先輩


「きりーつ、礼」



「彩~、体育行こう」

蒸し暑い教室から出たかったからさっさと着替えた。



真っ白なTシャツを出しながら真っ青の長ズボンの裾を折りだらしない格好の彩と体育館へと続く長い廊下をめんどくさく歩いた。

雨は少しずつ止み始めた。

「窓の外みてどうした、理恵」

長い髪の毛を束ねながら彩が話す。

「何でもない」

「やっぱし後輩君のとこに話にいきなよ」

口にゴムを加えながら器用に話を続ける。


彩にはある程度話しをしてある。

「いい」

「バカだなぁ。理恵」

「バカなのは…相太君の方」

嫌…あたしか。

「わかった」ってあの時返してしまったのは相当バカだと、自分でも思う。





意外と早く体育館に着いた。
うちの学校は2時間目から3時間目の間に25分間の休みがある。


< 104 / 187 >

この作品をシェア

pagetop