恋愛談義!

もはや指一本自分の意志で持ち上げられそうにない。


だけど意識を失う前に聞きたい。確かめたい。


もう逃げられない。確かめなければならない。




「あんた、昔の私、知ってるの……?」



「――」



「私、10歳の夏の……記憶がないの……」



「――」




井上礼央が息を飲む気配がする。




「ごめん……ないの……」



「いいよ……泣くほどのことじゃないよ」








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