恋愛談義!

――――……




そしていつものバー『Guido Fawkes』



カウンターの端に座る御堂は、店にいるとき同様、着物姿だった。


彼の手元にはいつものアードベッグのスーパーノヴァ。


Guido Fawkesの間接照明がグラスに反射して、とても美しい。


いや、グラスよりも美しいのは御堂の手だった。


大きくて、筋張っていて。すらりと指が長い。

爪はいつも清潔に整えられている。


美しいと言っても、それは女の手の美しさではなく、働く男の色気、というもの。


16歳の私は、祖父の家の古伊万里だとか、李朝の壺だとかを持つあの手に、いつも見惚れていた。



というか、あの手に欲情して、この男を初めての男にしようと思ったんだ。





< 202 / 281 >

この作品をシェア

pagetop