恋愛談義!
そして私はそんな両親から生まれた娘だから……
まっすぐに愛してくれる誰かの愛情を裏切るかもしれないから……
「うっ……ひっく、こわいよう……ううっ……うええええっ……」
みっともなく、喧騒の中で子供のように泣く私を抱きしめて、井上礼央がささやく。
「大丈夫だよ。ちかこ。大丈夫だ」
大きな手のひらが頭を撫で、背中を撫でる。
「逃がさないし、逃げたいって思わせない。絶対に」
絶対なんてこの世にあるはずがないのに。
だけど彼の『絶対』は、なぜか信じられそうだった。