恋愛談義!
「自分に心底惚れてない女と結婚なんて、出来るわけない」
まるでずっと側で見ていたかのように、井上礼央はハッキリと口にした。
「――」
私と鈴川さんの関係は、社内の誰にも知られていなかったはずだ。
仕事は今すぐ辞められないから、今となっては助かったとさえ思っているけど……まぁとにかく。
井上礼央だって知っているはずがない。
「何を言ってるのか、わからないわ」
こいつの挑発には乗らない。
「小賢しいなぁ、青木サンは」
なのに、フッと鼻で笑われて、頬がひきつる。