恋愛談義!

「御堂と申します、お嬢様」



みどう。

きれいな名前だ。


低い声も、聞いていて気持ちいい。

学校の先生とも、おじいちゃんとも違う、気持ちのいい声だ。



「ふぅん……そう。私は、ちかこです」

「ちかこさま。存じています」



彼はにっこりと笑って、私の前に立つ。


なんかバカ丁寧すぎてヘン。

だけど、いい大人の男が、私のことを「お嬢様」と読んで、丁寧に接してくれるのは、いいな、と思った。



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