恋愛談義!

「ところでお嬢様、もうすぐ雨が降るらしいですよ」



彼は空を見上げる。



「雨?」



言われてみれば、空の端がネズミ色に染まっていた。



「ご自宅までお送りしましょう」



そして彼は胸元から携帯電話を取り出して、私に差し出す。



「おうちにお電話をなさってください。御堂が送りますので」

「――」

「お嬢様?」





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