Secret Prince[短篇]








「…またいなくなんの?」






咄嗟に出た言葉。
咄嗟に出た腕。





俺は梨華の腕をしっかりと掴んでいた。







「へ?」






間抜けな声が聞こえる。






「傍に、いろよ。」








あぁ、これじゃあ、梨華に子供って言われても文句、言えねぇかも。









それでも言わずには要られない。
お前の前だと、格好がつかない。







「…お前がいねーと、寝れねぇんだよ。」








そう言って伸ばした手のひらを、微笑みながら梨華は握り返してくれた。









手に温もりを感じた瞬間、眠気に襲われる俺。






「んっ…」




そして聞こえる声。
それは確かに梨華の声。






ゆっくり隣に視線を動かす。
< 120 / 147 >

この作品をシェア

pagetop