小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

「あ、あの・・・」

「ん?」

とりあえず

「さっきは、ごめんなさい、
 急に逃げ出したちゃって・・・」

色葉ちゃんと鈴可ちゃんに

ごめんなさいをしなくては!

「なぁーんだ、そんなことか!」

「気にしないで」

2人はケロッとして、

私のほうを見てくれた

ちょっと安心・・・

「おい、雑談はそこまでだ」

仏頂面男くんがストップをかける

「もうすぐ予知時間の3分になる、
 鈴可、透視してくれるか?」

「わかった」

・・・透視?

鈴可ちゃんは私達の前に立ち

倉庫をジーッと見てから、

ギュッと目を瞑った

もしかして、鈴可ちゃんの能力って・・・

「クレヤボヤンスだ」

「クレヤボヤンス?」

「遠くを見れる、透視能力者、
 サイコメトラーは気持ちを
 読み取る事ができて、
 クレヤボヤンスは遠くの物を
 透かして見る事ができるんだ」

仏頂面男くんが説明してくれた

「じゃあ、色葉ちゃんは?」

隣にいる、色葉ちゃんに尋ねる

「ん?私はテレパスって呼ばれてる、
 テレパシー能力者だよ、
 主に鈴ちゃんの見た事を映像として、
 みんなに伝える役目をしてるよー」

ほー・・・じゃあ・・・

私はふっと仏頂面男くんを見る

「俺はソートグラフィー、念者能力だ、
 心に思い浮かんだことを
 念動で物に焼き付けることができる」

「こいつは俺と同じように、
 戦闘向きじゃねぇーんだよな」

「まぁ、俺らの中で唯一、
 便利で使えるのは結城の能力だけだ」

すごい、本当にみんな能力者なんだ・・・

何か感動!!

「みんな、倉庫の中に何かいるわ」

と、そこで倉庫を透視していた鈴可ちゃんが

何かを見つけたようだったった

「女の子が・・・1人いる」

「女の子?」

思わず聞き返してしまう・・・

でも何で・・・そんな所に・・・

「足が透けていて見えないから、
 霊だと思うけど・・・
 私には霊感がないから、
 この子が良い霊か悪い霊かわかんないわ、
 とりあえず、
 私が見た事を色葉に中継してもらって」

「ほいっさ、行くよ、小豆ちゃん」

色葉ちゃんの右手が鈴可ちゃんに触れ、

そして左手が私に触れた

すると映像が頭の中に流れ込んでくる

それは、紛れもなく、

鈴可ちゃんが透視した倉庫の中の映像であった
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