小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

そうか、精神感応系の能力だから

ある程度は、

倉子さんがどう攻撃してくるか

読めちゃうって事なんだ!

すごい!

「おい、ボサッとすんな」

「あ、はいっ!」

感心する私を横目に涼しく見る、

仏頂面くん

「俺達はあくまでも、
 お前を援護しているだけだ、
 お前がすんなりと黄泉の世界へ、
 奴を送れるようにな」

「はい」

「奴のレベルを小弱まで抑えれば、
 お前の体力の消費も少しで済むだろ」

なるほど・・・

そうすれば、私、

1週間死んだように眠らなくて済む!

いつもは1人で、

ある程度、霊の話を聞いてから

そのまんま浄化してたけど

こうやって、みんなが少しでも

倉子さんの体力を消耗させてくれれば、

レベルが下がる!

すなわち、

私が楽に浄化できるってわけか!

「はぁぁぁああああ!」

後ろを振り返ると、

チャラ男くんが

熱風に包まれて、

辺りを丸々と囲んで

バリアを作っていた

おかげで、

ドス黒いモヤモヤした瘴気は

外に出ていない

そして、周りでは

色葉ちゃん達が倉子さんを取り囲み

テレパスや、クレヤボヤンスで、

透視を続けていた

デカ男くんは地面に手を当てて、

倉子さんの心の奥深くにある、

根底や気持ちを探って、

理解を得ようとしているのだろう

でも、倉子さんも負けてはいなかった

【ヤメロ・・・お前ら・・・
 私は・・・無敵なのだ・・・
 邪魔はするなぁぁああ!】

まだ怒っていた、倉子さん

でもこの服装からして、

やっぱ見覚えがあるんだよね

んー・・・もしかして・・・

と、私が思ったとき

「この子の心には、大きな穴があるわね」

鈴可ちゃんが何かを見つけたようだった

「ここじゃない、
 どこか他の場所に未練がある・・・」

「こいつ・・・もしかして」

今度はデカ男くんが

何かを見つけたようだった

「あんときの、
 花子と何か関係がありそうだな」

花子・・・さんって

もしかして、入学式のときに会った

体育館トイレの花子さん?

と、花子さんと言う言葉に反応をした、

倉子さん
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