小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―
小豆side


「いたあっ!」

「我慢よー、我慢、
 あなたは何歳ですかー?」

「15です・・・」

「・・・はい、終わった」

「ありがとうございます・・・」

保健室にて、

保険の先生に手当てを受けた私

「あずっきー、大丈夫?」

「うん、平気だよ」

涙目で頷いてみせた

「もー、元はと言えば色葉のせいだよ?」

「だからごめんってー」

「いいよいいよ、気にしないで」

色葉ちゃんは私に

遠慮せず挨拶をしてくれただけ

結果的に怪我したちゃったけど、

あんなハイテンションな挨拶は嬉しかった

「よし、じゃあ、
 付き添いは戻ってていいわよ」

「ちぇ、もうちょっとサボりたかった」

「もう、色葉ったら・・・」

残念そうに顔をしかめる色葉ちゃん

くすっと笑いながらも、

ツッコミを入れる鈴可ちゃんの2人を

いいコンビだなとつくづく思った

「じゃ、私も・・・」

と、椅子から腰を上げたとき

「ダメよ、あなたは」

「へ?」

保険の先生からまさかのドクターストップ

え、なんで?

「あなた、昨日まで学校休んでたのよね?
 体弱いんでしょ?」

「はぁ・・・」

まぁ、理由があるんだけどねえ

「もうすこし休んでいきなさい?いいわね」

「はい・・・」

本当は教室戻りたかったけど・・・

「じゃあ、小豆、教室でね!」

「うん、ありがとう!」

「じゃにー!」

2人は元気よく、保健室を後にした
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