続・俺様王子の初恋
担任に貰った資料を手にとって
適当に目をとおす。
「 ・・・・県外ばっか 」
家を出たい俺に向いているようで
葵をおいていけない俺には、
不向きな資料。
こんなこと、葵に言ったら
”私は大丈夫ですよ”とか言って
へらっと笑いそうだけど、
俺が、葵から離れたくない。
そこにもう、葵の意思なんかない。
”俺が”そうしたいだけ。
「 ガキくせぇ・・・ 」
前髪をかき上げ、ベッドに横たわる。
資料を床に投げ捨て、
ゆっくり目を閉じた。