続・俺様王子の初恋
優しくしたい、とも思う。
遠距離で会えない分
葵には大変な思いをさせてるし、
甘やかしたいし、甘えてほしい。
けどたまに、こうしてどうしても
いじめたい衝動に駆られる。
「 ・・・葵、窓に・・・ 」
「 ・・・・~~~~~やだッ!!! 」
ハンドルを握っていた俺の
腕にしがみついてきて、
”嫌だ”と何度も言いながら
ついには泣き出した。
「 ・・・可愛い 」
真っ赤になった葵の腕を
引き剥がしながら”弱虫”と
笑うと、葵は再度シートベルトを
強く握っていた。