続・俺様王子の初恋












「 ・・・・ったく、手のかかる・・ 」





腕を掴んで引き上げて、
震える細い腰に腕を回し
葵を抱き上げた。





ドアを閉めて、
展望台へと足を向ける。





「 暗い・・・ 」





抱き上げても尚、葵は”怖い”と
俺にしがみついて顔を上げない。





「 ・・・葵、目閉じてろ 」


「 ・・・え? 」


「 いいから 」





ベンチに葵を降ろして、
俺はそっと葵から手を離した。






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