椿姫-ツバキヒメ-



籠が浮く感覚はとても
気持ちが悪くて、


車酔いならぬ
籠酔いをしてしまった。



「うぷ……」



20分程、リバースと戦った。



「濃姫様ぁ、付きましたよ。」



私は直ぐに籠を出て
外の空気を勢い良く吸った。



「………落ち着く。」


「濃姫様ぁ、行きますよう。」



少女は私の手を掴み、誘導した。



「し、ししし…城?」



私の目の前には立派な
お城が聳え立っていた。



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