契約の婚約者
「お前が日本に戻される頃は----もしかしたらライバル会社にいるかもな?」


「それって……」


修一は後に続く言葉を飲み込んだ。


やはり片桐グループを継ぐ気なのだろうか----


片桐グループもソフト開発やシステム構築を手がけている。


片桐グループのソフト開発のシェアはそれ程大きくはないが、片桐が加わるとなるとそれは脅威になる。


いつか追い越したいと思っていた背中を追い越す前に、同じ土俵に立つことになるのだろうか?


しかも更にパワーアップしていそうな気がする。


「かんべんしてくださいよ……」


修一は髪をかき上げ天を仰いだ。


「まぁ、まだ先のことだ」


片桐はニヤリと不適な笑みを浮かべる。修一の目には、その笑顔が覚悟しておけよ、と言っているように映った。



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