契約の婚約者
愛しいとか、そんな感情なんてない、ただお互いに貪り合うようなセックスに、ひどく居心地の良さを感じた。


沙希はというと、そんなセックスが嫌で性がなかったらしいが……


自分が完全に主導権を握れないのが嫌らしい。


「じゃぁ、何故ヤルんだ?」と一度問うたことがあったが、「気持ちいいから」と矛盾した答えが返ってきた。


それが一条沙希という女。


1回かそこら寝たくらいで関係を強要してくる鬱陶しい女より、ここまで欲に本能に忠実な彼女が片桐は気に入っていた。


情事を終え、息も絶え絶えにベッドに横たわる彼女の髪をすきながら、俺は彼女の提案を受けた。


そう、契約の婚約を-----



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