契約の婚約者
「カタギリさん、あなたが自分の感情と性欲をどう処理しようと勝手だけど、私から注意を逸らすなんて許さないから。あなたは私と一緒にいる時は、私だけ見ていればいいの」


「お前は----」


余りにも沙希らしい主張に最早苦笑いしかこみ上げてこない。


「骨抜きに甘えさせてくれるんでしょ?クス、大丈夫よ、うざかったら逃げるから」


全く、本当に適わない。


束縛されるのは嫌いなくせに、自分のことを常に想っていろ、と言うのだ。


100%自分に尽くせ、と-----


検討違いな嫉妬と勘違いで腹を立てられ、その上理不尽なことを言われているのに腹が立たないから、自分もとうとう末期症状なのだろう。



あぁ、そうだ-----


こういう女だから魅かれたんだ。



これが、俺が惚れた女、一条沙希だ----





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