あの扉の向こう側
でもー・・・
1つだけさっきと違うところがあった。

「今井さん何やってんの?」

そこを開けると1人の男の子が
防火戸の先に立っていた。

『誰だっけ??』

チョコレート色の髪を
首筋にちょっと掛かるくらいまで
伸ばして、大きめのちょっと
茶色がかった眼をくりくりさせた
160cmある自分よりも10cmぐらい
上背のある、愛嬌のある整った顔をした
少年だ。

『でも、あたしの名前を
 知ってるってことは
 同じ学校の人だよね・・・?』

「いや、なんとなく通ってみてただけ。」

そう冷たく言った。
そういう風に言ったら、また
距離をとってくれると思って。
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