叶わない恋。
「桐ちゃん、親は絶対に帰ってきたでしょ?
遅くなる、って言っても日付が変わる前に帰って来るでしょ??
うちは日付が変わっても、
1日終わっても、
帰って来ないことがある。
忙しいのはよく分かる。
理解できる。
けど、理解できない。」
頭では理解しているつもりだけど、
体が、心が理解することを拒んでる。
あたしや兄貴を養うために働いている。
けど、あたしからすれば育児放棄に近い。
ダメなんだ。
やっぱり理解できない。
理解しようと頑張るだけ、
理解したくない、と拒む気持ちが大きくなる。
「でも今さらあの親に何かを求めるつもりなんてない。
ただあたしは見送りくらい、来てほしいな…。
って、そんなこと思ってる。
ま、きっと無理だと思うけど。」
少し、喋りすぎた。
疲れたよ、桐ちゃん。