沈丁花

刀の手入れをし、馬に乗り込む。他の隊士達も用意ができたみたいだ。

「いざ、出陣!」

真っ直ぐ、馬を走らせる。隊士達もあとに続く。
近藤さん…総司…!諦めないぞ。俺は鬼の副長、土方歳三だ!

突然、隊士の一人が土方の隣へ馬を走らせてきた。

「副長!新政府軍艦が味方の軍艦により撃沈されました!」

味方の軍艦により撃沈だと…?だが、都合が良いのではないか。たたみかけるなら…。

「この機会を逃すなぁぁぁ!」

大喝し、どんどん馬を走らせる。辿り着いた先は、箱館一本木関門。
そこに新政府軍が、居た。

「我この柵にありて、退く者を斬る!!」

刀と刀がぶつかり合う。金属音がそこら中に響き渡る。一方も銃を構え、続々と発砲する。
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