英国喜劇リトレイス
ずいぶんとたどたどしく喋る。
「でも、俺はいいよ。かすり傷しかないから」
「……ダメ。ちゃんとしないと、病気になる」
「うぉあ! セルマお前、どっから出てきた!」
「入り口から」
セルマはちょっと拗ねたように半目を向けた。
「わかったよ! 行くって!」
俺が椅子から立ち上がると、レイモンドも立ち上がって、四人でテントを出た。
「で、では! こちらに、どうぞ」
「おう」
救護テントはブリーフィング用に使っているテントとは少し離れたところにある。
歩き出した俺たちに、横から声が掛かった。