英国喜劇リトレイス
しかし、奴は相変わらずのぼやけた目で俺を見つめると
「やだ」
一蹴。
「やだ。じゃなーい! 俺は疲れたんだ! お前回復魔法使えるんだからちょっとヒールしてくれたっていいだろ!」
「大声で魔法とか言わないで私死んじゃう」
ああ、まずいまずい。
魔女って処刑の対象だった。
毎日一緒にいるとそんな感覚も鈍ってくる。
「それに私の魔法は森の力の魔法なの。こんな街中で使うものじゃない」
「いや、それ単にやりたくないだけだろ」
「うん」
「おい!」