英国喜劇リトレイス
「これでも飲んで。滋養にいいから」
といって薬草を使った薬を差し出す始末。
でもこれ、苦くて俺は嫌いだ。
「いやだ」
「じゃあ、休めるまで我慢」
セルマは、あまり魔法を使いたがらない。
見つかったら死ぬかもしんないってなったらそれはそうなんだろうが…
セルマの得意とするのが攻撃ではなく、傷を癒したり、疲れを除く回復だから、どうしても頼りたい。
ま、結局使ってくんないから、今みたいに薬を出してくる。
元が賢女だったから薬草だ調合だと、その辺りは詳しいんだそうだ。
得意だろうが不得意だろうが苦いことになんら変わりはない。
俺は苦いものが嫌いだ。