「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
では、いったい、どのような攻撃をすれば有効であるのか。

吉里は考えていた・・・


李は、とりあえずエウロパ搭乗員の出身母国へ、無事の知らせを送る指示をしていると、小惑星群を追跡している科学者と補佐官が来て、李に伝えた。

「小惑星群は約十五分後に地球に到達します。各国の平和維持軍に今一度、各地の天文台情報と電波の波長を合わせて、小惑星群の位置確認を怠らないように指令をお願い致します」

すでに各国の部隊は、各地の天文台情報に波長を合わせているであろうが、念のために再発信を指令した。

彼らは続けて

「十分後には地球周回衛星による、電子ビーム砲の発射を行ないます。衛星に搭載されているものは威力が小さいので最も小型の小惑星に狙いを定めて、複数の衛星から同時に発射致します。尚小惑星群は全部で二十二個確認され、最大の大きさの物を中心として円盤状に飛来しており、その中の円盤の最も外側に位置している小型の物に照準を合わせる用意をしております」

李は報告を聞いた後、数分考えてから、もしもの場合に備え、小惑星群が無機物生命体の可能性もあることを、各国の政府と平和維持軍に伝えておくべきだと判断して、小惑星群は無機物生命体の可能性があり、攻撃時に十分注意するように勧告すると共に新情報があれば、すぐに連絡を取り合えるように各国の政府と部隊に伝達するように補佐官に言った。

その直後、室内に

「ただいまより小惑星群撃破の為に、電子ビーム搭載衛星によるレーザー光線の照準照射を行ないます。」
と放送があった。
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