少女の○○童話。
「私は蓮見凛々衣(はすみりりい)
いつもどおりベッドで眠っていた
はずなんだけど…」
「黒猫の変態さん、
ここはどこなのですか…?」
すると黒猫の変態さんの猫耳が
少しピクッっとなった。
「僕は変態ではありませんリリー。
ヴェルファ・デス・ブラック
“ヴェル”とお呼びください」
ヴェルは猫耳をピンとたて
ゆらゆらと尻尾を揺らした。
「ではリリーはなぜ自分が
ここにいるのか
全くわからないのですね?」
私がコクンと頷くと、
ヴェルは話してくれた。
今日のお昼頃、庭の木で
ヴェルは昼寝をしていたらしい。
人の気配を感じ目をさましたら
木の上から私が落ちてきて
びっくりしたんだって。
それから声をかけても揺すっても
目を覚まさないし、
どうしようもないから
とりあえずベッドまではこんで
寝かせてくれてたらしい。