佳き日に
「ルピンザサード!!」
そんな時、椿の元に能天気にも鉛丹がやってきた。
映画ルピン3世を見て興奮していたようで、ひたすら感想をまくしたてていた。
椿は仕事があるからと逃げ、聞き役は菘に押し付けられた。
いい迷惑だった。
だが、そのおかげでハニートラップを本気でやってみようと思えた。
映画に登場する女がハニートラップの手口を使っていた。
菘は顔はかなりいい方だったからか、試してみたらすぐに成功した。
それからはずっとハニートラップの手口で仕事を行っている。
ペタペタと小さな足音がした。
菘は大量の返り血を浴びた服を脱ぎながら音のした方に声をかける。
「終わったの?」
ペタペタペタ。
菘の真後ろで足音は止まる。
キュ、キュ、とマジックで何か書く音。
「死体とこれ処分しておいて。」
そう言い脱いだ服を後ろに差し出し、スウェットに着替える。
一通り身なりを整えた。
ホームレスのように見えなくもないが。
まぁ、誰も見ないだろうしいいか。
菘はそう思いようやく後ろを向いた。