佳き日に
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久しぶりの学校は、授業が琥珀の予習以上に進んでいたことを除けば特に問題はなかった。
教室から廊下へ出るときの空気の違いも、少し掠れたチャイムの音も懐かしいと思えた。
「琥珀、久しぶりー。」
「風邪だったの?」
「うん風邪。もう大丈夫。」
同級生との会話も前と何も変わらない。
ここ最近メモリーズ関係で非日常を味わったせいか、こんな日常の有り難さをすごく感じる。
次の授業の準備をしようとしたら、後ろのほうから友達の話し声が聞こえてきた。
「この前この近くのスーパー前の道であった自動車事故知ってる?」
「あれ車がめちゃくちゃになってたらしいね。」
「あー、なんかあったねそんなの。」
「上からお菓子が降ってきたとか変な噂もあったよね。」
「その噂、本当らしいよ。」
聞き耳をたてていた琥珀は少しドキリとする。
彼女たちが話しているのは、琥珀とエナカが巻き込まれた事故の話だろう。
琥珀を狙ったメモリーズが、エナカもろとも轢き殺そうとしてきたことだ。