佳き日に



「あ、でももう一つ変な話あったよね。」

「運転席には誰も乗ってなかったってやつでしょ?」

は、と琥珀は会話している友達の方を見る。

だって、琥珀を殺そうとしたメモリーズは琴が殺したはずだ。

雪たちの車に乗り込んだときの血の匂いも、琴のナイフにべっとりとついていた血もちゃんと覚えている。
じゃあ、死体はどこへいったのだろう。
琥珀はギュッと制服のスカートを握る。


「車の中には人は一人もいなかったみたいだけどね、ゴミがたくさんあったみたいだよ。」

「うぇー、なにそれ。」

「ゴミの量かなり多かったらしいよ。ゴミ袋四袋分くらいだったかな。」

「なんでそんなに多いの?」

「さぁ。」

「しかもなんかグチョグチョした生き物の死骸みたいなのも混ざってて気持ち悪かったんだってー。」


琥珀はもっと彼女たちの会話を聞いていたかったが、ちょうどチャイムがなりそれ以上は聞けなかった。

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