佳き日に



茜の幸せを願い記憶を消し姿も消した雨。

しかし八年経てば、運命のいたずらか茜は雨と敵の立場に身をおくことになっていた。
何も知らない茜に罪はないだろう。
茜の記憶を盗み書き換えた雨に罪はあるのか。

琴は答えが出せなかった。

次の付箋も、一年ほど間が空いていた。



『十二月二十八日。
子供が生まれた。
生まれた日にちょうど雪が降った。
茜は未だ赤い女としてメモリーズを殺し続けている。
彼女を殺せない俺は逃げるしかない。』



『一月三日。
噂でしかないが、情報屋が赤い女に殺されたらしい。
ただ、不思議なことに情報屋の四歳の娘は殺されなかったらしい。』




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