佳き日に





「桔梗は未熟児だったの?」

「はぁ?」

「妊娠期間。十月十日。十ヶ月と十日っていうのは、メモリーズには当てはまらないの?」

一瞬。
本当に一瞬だったが鉛丹の顔が強張った。

「メモリーズは六ヶ月だ。」

誤魔化すように鉛丹はそっぽを向いた。

見てはいけない秘密を見てしまったような気がして琥珀は居心地が悪くなる。

生物の教科書に目を通したが、内容は全く頭に入ってこなかった。



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