佳き日に
そんな時、茜の意識を現実へ連れ戻すかのようにピンポーン、とチャイムが鳴った。
トタトタと小さな足音がしたのできっとおばあちゃんが対応してくれたのだろう。
茜はゆっくりした足取りで自室へ戻り私服に着替える。
コンコン、とドアが控えめにノックされたかと思ったら、おばあちゃんが顔をのぞかせた。
「茜ちゃん、お話聞きたいって人が来てるんだけど……」
「私の友達?」
「ううん。警察の方。」
警察?
私、なんか悪いことしたっけ、と茜は嫌な方に考えてしまう。
速足で客間に向かうと、二人の男が座ってお茶を飲んでいた。
二人共サングラスをかけていて本当に警察なのかと疑ってしまった。
「やぁ、茜さんだね初めまして。」
「……初めまして。」
「僕らは警察の中でも特殊な立ち位置でね。個人情報などがバレたらまずいから悪いけどサングラスをつけたまま話させてもらうよ。」
「はぁ。」
口角をニィッと上げ馴れ馴れしい口調のこの男が警察だとは茜には到底思えなかった。
対照的に、もう一人の男の方は黙ったままだ。
二人共サングラスにより表情はわからない。