佳き日に
[2]
銃声が聞こえる。
鉛丹は窓から身を乗り出して音のする方を目を凝らして見つめる。
空き家がたくさんある辺りから銃声はするようだ。
こんな住宅街の近くで派手にやり合ってる馬鹿は誰だろうな、と鉛丹は思う。
「灰神楽と萩らしいですよ。」
突然落とされた桔梗の言葉に、鉛丹は一瞬思考が停止する。
「あいつらいつ福島に来たんだよ。」
「今日だったと思いますけど。」
「今日来て速攻ドンパチやらかしてんのあいつら?」
「仕事は速いに越したことはありませんよ。」
先ほどから外のことには目もくれず机の上で理科の問題を解く桔梗。