佳き日に




今まで白川とは何度も話をしたが、平凡で少し大人しめのサラリーマンにしか見えなかった。
まぁ、事あるごとにエナカに秋波を送るところは大人しいとは言えなかったが。

だが、今までエナカが関わってきた白川は演技で、こちらが素なのだろう。

話している様子も雰囲気も、目の前にいる白川は自然体で違和感がない。


「じゃあエナカさんには特別に話しちゃいます。俺が所属してるのは政府の中でも極秘の部門なんですけど、秘密警察監視部門です。」

「へぇ。」

「仕事は秘密警察が不正を行っていないか監視することです。エナカさんは秘密警察の中でもトップの成績だったのに急にやめてしまったのでこれは何か裏があるんじゃないか、と勘ぐった政府が俺を派遣したんです。」

「あぁ、そう。」

「そして俺はそこで恋に落ちたわけです。」

「で、私から聞きたい話って何?」

「エナカさんスルースキルすごいですね俺ちょっとショック受けました。」

ゴホン、と一回咳払いをし白川はくだらない話はここで終わり、という空気を醸し出した。



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