佳き日に
「……何やってんだお前ら。」
雪だった。
意外だ。
てっきりコーヒーをおかわりしに来た琴だと思ってた。
しかしそんな呑気な考えは雪の目を見た瞬間消える。
あ、やばい。
危険を察知すると同時に閏は勢いよく琥珀から離れる。
バッと反射的に動いたので背中に机が当たった。
痛い。
雪からは閏が琥珀に迫っているように見えたのだろう。間違ってはいないのだが、背景は愛慕などではなく尋問だ。
まぁ背景がどうであれ、雪にとっては閏と琥珀の距離が近いこと自体許せなかったのだろう。
恋した男はめんどくさい。
そんなことはおくびも表面に出さず閏は雪に声をかける。
「雪先輩、何か用事あって来たんじゃないんですか?」
そう言って雪の顔をみればその目は普段よりも冷たい。
誤解ですってば、となんとかアイコンタクトで意思疎通をしようと試みたが上手くいかない。
まぁ出来ないだろうなとは思っていたし誤解は後で解いておけばいいだろう。