男子校のお姫様

目を覚ますと、そこは病院のベットだった。

「佳音!!」

あたしが目を覚ましたことに気づいたお母さんが泣きながら抱きついてきた。

琉生兄と慧も涙目で腕にしがみついてきた。

周りを見渡すとそこにはお祖父ちゃんとお父さん、滅多に会えないお祖母ちゃん。
そして・・・一族のみんながいた…。

個室だからか大勢いる一族のみんなは部屋に収まりきっていた。

「あなた1週間も眠り続けてたのよ」

「・・・あたし死んでなかったんだ・・・。・・・死ねなかったんだ・・・」

あたしがそういうと、お母さんに頬を叩かれた。

「どうして死のうとするの?命を粗末に・・・」

「だって生きてても意味ないでしょ?誰もあたしを見てくれない・・・。あたしずっと寂しかったんだよ?・・・死ねなかったなら・・・今死んでやる・・・」

あたしはお母さんの言葉を遮ってそういうと腕にしがみついて唖然としている琉生兄と慧の手を振り払い、印を組んで術を唱え始めた。

本で読んだ自滅する術。

「待て佳音!」

そんな声が病室に響いた。


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