男子校のお姫様
「・・・何?お父さん。あたしなんかいらないでしょ?琉生兄と慧がいるんだから。でも、お父さんとお祖父ちゃんには感謝してるんだよ。忙しい間に修行つけてくれて嬉しかったよ」
あたしはそういうと再び術を唱えだした。
病室中がざわついていた。あたしの力に驚いて・・・。
そんな時、琉生兄と慧が再び腕にしがみついてきた。
「やめてっ!佳音!」
「佳音!」
2人は必死でそう叫んでいた。
「邪魔しないで!後少しなんだよ!?2人だってあたしがいなくなったら嬉しいでしょ」
「そんなことないよっ!佳音がいなくなったら寂しいよ!」
「寂しい・・・?・・・そんなの所詮口先だけ・・・」
「違うっ!佳音は俺達の大事な家族だから・・・いなくなったら寂しいんだよ」
ならなんでもっと早く手を差し伸べてくれなかったの・・・。
おとなしくなったあたしに、2人は泣きながら抱きついてきた。
それからみんなに謝られて、みんながあたしを見てくれるようになったんだ・・・。
・・・・・・―――