男子校のお姫様

それからなんとか目的地にたどり着いた。

あたし達が来たのは遊園地。

転入生歓迎レクの賞品が遊園地の無料チケットだった。

だから休日を使って遊園地に来たんだ。

「佳音ちゃん、楽しもうね!」

「うん」

久しぶりの遊園地にテンションが上がり気味のあたしは光君と微笑みあった。

今日のメンバーはいつも通り。

琉生兄、慧、光君、祥、ヒロ、裕篤、龍、あたしの8人。

あたしは、このメンバーでホントに楽しめるのか心配していた。

逆ナンばっかされて遊べなさそうだな・・・。

さっきみたいにかわいい子に誘われたら、今度こそその子たちのところ行っちゃうのかな?

あたし邪魔だったかな・・・。

なんて1人沈んでいると、皆が心配そうにあたしを見ていた。

あたしはそれに作り笑いを返すと、ばれないように小さくため息を吐いた。

そんなとき、予想通り中学生ぐらいの女の子たちが皆に話しかけてきた。

予想通りの展開に、あたしはまた小さくため息を吐いた。

< 80 / 259 >

この作品をシェア

pagetop