男子校のお姫様
「あらら、震えちゃって。か~わい~」
「離してっ!」
あたしはキッと男の子をにらみつけて、精一杯抵抗した。
けど、男の子の力に勝てるはずもなくどんどん引っ張られていく。
あたしは恐怖のあまりギュっと目をつぶった。
その時、急に腕が解放され、驚いたあたしは目を開けた。
そこには・・・
「何、人のかわいい妹誘拐してくれちゃってんの?」
皆がいた。男の子達をにらんでいます・・・。
腕が解放されたのは、琉生兄がひねりあげたかららしい。
あまりに美形が揃いすぎていたためか、男たちは悔しそうに唇を噛んで走り去って行った。
「「「「「「「佳音(ちゃん)大丈夫?」」」」」」」
男達が去って行った後、みんなが一斉に振り返って言った。
「うん・・・。ありがと」
あたしは安心からか、力が抜けてしまった。
それを光君が間一髪のところで支えてくれる。
それからは、さっきのことを忘れるためお昼まで全力で楽しんだ。