男子校のお姫様
「あれ?佳音そんなの頼んでたっけ?」
「いや・・・なんか、レジのお兄さんがくれた。サービスだって」
あたしがそういうと、祥は店員さんにむかって怪訝そうな顔を向けた。
「祥?どうかした?」
「いや。なんでもない」
そういうと祥は皆のもとへと歩いて行った。
あたしは小首を傾げながらその背中を追いかけた。
「佳音、祥サンキュー」
「・・・ん」
祥は不機嫌そうに返事をした。
皆は不思議そうにそんな祥を見つめている。
それでもみんなは祥をスルーしてお昼を食べ始めた。
「佳音もっと食え!ただでさえちっこいんだから食わなきゃでかくなれないぞ!」
「むー。あたしは小さくないもん。これでも150㎝あるんだからね」
あたしはヒロの言葉に頬を膨らましながらそう答えた。
ご飯を食べ終えると、あたしはトイレへと向かった。