イジワル社長と秘密の結婚
「ん……。離して……」

こんな場所で、いきなりなにをするんだろう。思いきり彼の体を押し返すと、蒼真さんは淡々と口にした。

「別にいいだろ? 俺たち、結婚してるんだから」

「いいわけないです。だいたい、ここは会社ですよ?」


それに、お互い好きで結婚しているわけじゃない。だから、課長に憧れていたって、蒼真さんから責められる理由にはならないはず。

「私は、離婚に向けて行動していきます。だから、蒼真さんに課長のことを言われたくありません」

「俺といても、迫田課長のことを考えるってことか」

「えっ?」


蒼真さんは強引に私の顎を上げると、またキスをしてきた。

「だから、やめ…」

それ以上言葉が出ないくらいに、唇を塞がれる。

「ん……、や……」

なんとか抵抗しようと体を押し返すも、力強く抱きしめられた。

なんで、ここまでしてくるんだろう。蒼真さんが、課長に嫉妬しているとは思えない。

だって、私のことを好きであるはずがないから。それなら、なんで……?




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