クロス†ハーツ
「もしかして、雨宮さんの弟さんと妹さん…?」
「あ、はい!」
口を挟んできたのは、言わなくても分かるでしょう、委員長様水瀬。
そんな水瀬を相手に、唯は笑顔で答えたのに対し、葵は表情を歪めた。
「水瀬薫です。生徒会の会長と、書記、なんだよね?」
「よくご存知で!雨宮唯です」
唯が元気良く答える。
ホントにこの人、よく知ってるな。
「いや、中等部生徒会の資料を見る機会があったからね」
「あ、そうですよね。風紀委員会の委員長さんですもんね。…ていうか葵!あんたも黙ってないで、挨拶は!?」
今まで水瀬に向けていた笑顔を一気に崩して、唯は葵の背中を叩いた。
葵はそのせいで前のめりになり、唯を少し睨みつけながらも口を開いた。
「雨宮、葵…、中等部の生徒会長です」
「風紀委員長、水瀬です」
「…」
水瀬の自己紹介を、完全にシカトした葵に、唯は小声で叱責するが、葵は断固として話そうとはしない。
もしかして、もしかしなくても。
…この2人、仲悪い…!?