クロス†ハーツ
「さっさと降ろしてよ!」
「そんなことしたら俺の好感度下がるだろ」
「…むかつく」
「しょうがねーな…」
これ以上私が騒ぐとマズイと思ったのか、水瀬は、やっと好感度アップお姫様だっこをやめた。
安心してため息をついたと同時に、ふと前に目をやると、司会の男の子がオドオドした感じでこちらを伺っていた。
どうやら、紹介が終わって、私たちにインタビューしに来たみたい。
『それでは、みなさんの紹介はこれくらいにして、まずは風紀のお二人の話を聞いてみましょう!』
「やっと僕の出番が来たね」
『お待たせしましたー!』
何事もなかったように話す水瀬に、会場の人々の騒つきもおさまり始めた。
『いやぁ…、水瀬委員長と凛さんはとっても仲が良いんですねー!』
――と思ったのに、司会の彼の振った話題はそんなもの。
「は、え…!?そ、そんなこと――」
「そうですね。委員同士、仲睦まじくないと、仕事にも支障が出ますから」
「み、水瀬……!?」
「ははっ…。雨宮さん、本当のことだからって照れすぎ。顔赤いよ?」
ほ、本当のことじゃないでしょーーーぉお!!??
私が心の中で叫んでいるのを、たぶん察知しながらも、水瀬はそのまま“風紀の人間関係の良さ”を語っていた。