桜空あかねの裏事情

翌日 大徳高校



あかねと昶は相変わらず、一番後ろの窓側の席で話していた。


「まじか!」


騒がしい教室の中で、昶の声がはっきり聞こえる。


「一人確保か!やったなあかね!」


養成所での出来事を昶に報告すると、昶は自分の事のように嬉しがる。
その様子にあかねは思わず微笑むが、だからと言って不安が消えたわけではなかった。
アーネストの助言から五人は集めようと決心したあかね。
しかしそれから数日経ち、今は四月下旬。
事実、人数は全くもって不足なわけである。
その上、見つけたと言えど本人に意志がなければ、所属をさせる事は出来ず、ふりだしに戻るのと同義であるのも明白だった。

――この調子だと五人は厳しい?でも……。



「で!どんなヤツなんだ?」


昶の興味津々な問い掛けに顔を上げ、マイナスになる思考を止める。


「話してみた感じだと、真面目な人かな。生徒さん達にも人気があったから、面倒見がいいのかも」


昨日話してみた限りでは、恐らく今まで出会った異能者の中では常識人だろうと、あかねは自負していた。


「確かに先生やってんならそうかもな。いつ来んの?」

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