桜空あかねの裏事情
全く悪びれる様子もなく言う瀬々。
「山川さんも香住くんも、おはよう」
「……おはよう」
「はよー」
いきなり話し掛けられた朔姫と昶は、唐突感を否めない表情で挨拶を返す。
「微妙な雰囲気で申し訳ないんスけど、良かったら林間の班、俺も入れてくんない?」
「は!?」
「三人じゃ寂しいだろーし」
瀬久々の提案にあかねは驚きの声を上げるが。
「構わないわ」
あろうことか、朔姫がすんなりとその提案を受け入れる。
「マジで?香住くんは?」
「え、あー……俺も特には……」
朔姫の了承を得ると、瀬々は次に昶に尋ねる。
あかねが快く思っていないことを、察しているのだろう。
一方、昶はあやふやに言いながらも視線では、あかねの様子を伺っている。
板挟みになりかけてる昶を見て、ついにはいたたまれなくなり、あかねは仕方なく承諾する事にした。
「……いいよ」
「どーも!んじゃ俺も名前を追加っと」
瀬々は朔姫が持っていたプリントを手に取り、素早く名前を書く。
「改めてよろしくー。あ、班長とか決めた?」
「班長は私だけど」
「あぁやっぱり?山川さんしっかりしてるもんね」
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