桜空あかねの裏事情
「説明がまだでしたね。誠に勝手ながらバック及び、しおりに書かれている荷物の八割方を自分の方で御用意させて頂きました」
「え」
結祈の言葉に思わずあかねは声を漏らす。
結祈の部屋にバックがあるのか合点はいったが、用意までされていたのは予想外だった。
「ちなみに水色のバックが朔姫。黒色のバックはあかねです」
「分かった。いつもありがとう」
朔姫は素直にバックを受け取る。
「さぁあかねもどうぞ」
「あ、うん……」
「?……何かお気に召さない事がありましたか?」
「え、ううん!そんな事ないよ!ありがとう、結祈」
短時間でわざわざ用意してくれたのに結祈に、自分で用意したかったなどとは流石に言えず、慌てて笑顔を作ってバックを受け取る。
「えーっと……他に何を用意すればいいのかな?」
「はい。まだ揃ってないのは必須品ならば学校ジャージ、寝間着、下着ぐらいでしょうか。小物類はそれぞれ必要なもので宜しいかと」
「了解しました」
あかねが笑顔で言うと、朔姫がバックを見ながら結祈に尋ねる。
「それって私のも……?」
「いえ、朔姫は学校ジャージだけですよ。寝間着と下着は既にバックに入っているかと」
「そう。なら良かった」
.