桜空あかねの裏事情

「だからあかねちゃんに、リーデルになって欲しくないってこと?」

「あら、そんな事ないわよ。アタシは誰がリーデルになろうが構わないし。数の多い方に付くスタンスかしらねぇ」


少なからずオルディネを、働き場所として見ているギネヴィアには、誰がリーデルになろうが些細ことであった。
つまりギネヴィアは、オルディネが存在しているのなら、どんな形をしていても構わなかったのだ。


「それって関心がないってこと?」

「はっきり言えばね」


核心を問い質す泰牙に、ギネヴィアはしれっと肯定する。


「まぁあかねちゃんがリーデルになったら、面白そうとは思うけどねぇ。でも今はそんな事より、明日の方が重要って感じかしら」

「明日?あぁ、チーム戦だっけ?」

「ええ。オルディネは十年ぐらいご無沙汰らしくてね。結祈が自分とジョエル以外は初めてだからって、やたら心配してたわ」


呆れたように話すギネヴィア。
泰牙はそれを横目に、憂いを小言のように呟いている結祈の姿が、何故か容易に想像出来た。


「結祈は心配性だよねぇ。俺はよく知らないけど、対戦相手ってそんなに強くないんでしょ?だったら余裕じゃないの?」

「確かにそうだけど、みんな異能は使いこなせても、結祈達を除けばチーム戦未経験なワケだし。対戦内容にもよるけど、経験やら人数やら考えると、アタシ達は間違いなく不利よね」


五指に数えられるジョエルが動けば、少なくとも形勢は逆転する可能性はある。
しかしながら、普段の様子から察するに彼が動くことはギネヴィアには考えにくく、それどころか何もしないと考える方が自然だった。


「うーん。じゃあ思ったより、厳しい感じかぁ」

「なんならアナタも参加する?今ならまだ間に合うわよ」


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