ヤンデレパーティー
次にクルキが握ったのは黒の銃。サイレンサー付きのグロック17だ。調教師にしてみれば、銀と違ってあまり光沢がないものだから、玩具と思えた。
「銃を使うのは理想論も結果論も叶えるためかな。どちらも十分でないからこそ、どちらもこなせる銃殺だ。引き金一回、銃弾一発で一人を殺せる。時には腕でも、足でも、腹でも、当てどころによっては即死だけど、裏を返せば“簡単には死なないこともある”。
使いようによっては拷問器具だ。気分によっては、相手の死を“今か後か”で決められる。――だから俺は銃を愛用するんだろうね。
爆殺でも撲殺でもない、やりようによっては俺好みで進められるこの中間さが丁度いい。撃って、撃って、撃って撃って撃って。いつかは彼女と二人っきりの世界を作るんだ。
誰もいない、邪魔されない、二人だけの花畑がいい。ずっと一緒にいられる居場所を作りたいな」