ヤンデレパーティー


「少しね。これをいじっていたら、俺は効率悪いことしているんだなぁ、と思って」


返事を求めていない、ただの口走りにすぎないとクルキは銃のグリップを握りしめ、銃身を眺めた。


「俺が“虫けら”を殺すのは――殺したいと願うのは、俺と彼女の邪魔をするから。道端の小石なんだ、俺と彼女の恋路にある障害物。見つけたら砕きたい、邪魔するなとそこにいるんじゃないと。

ただいくらやっても虫けらは減らないんだ。現に今だって、寂しがっている彼女に会うために抜け出した俺を追い回す奴がいるからさ。

邪魔をするなら殺すけど、虫は群れるし数が多い。当たりどころにもよるけど、銃は引き金一回で一殺だ。それだったら、“一掃”するにも爆弾がいいと思ってね。ほら、あれは一つでいっぱい殺せるから」


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