ヤンデレパーティー


右手を前に振りかぶり、空気を根こそぎ圧するような力強さで。


「貴様は要らないんだっ!」


木に叩きつけた。


葉が落ちるほど突撃。包丁ではなく、己が右手をぶつけたため、木の軋みと一緒に重い音響が混じった。


「消え失せろ!貴様ごときが僕を乗っ取れると思うなよ!僕の全ては兄さんのモノだ、貴様にくれてやるモノなど何もない!

右手ごと壊してやるよっ、粉砕してやる!貴様の原型を粉粒にしてやるよ!僕と兄さんの間に入ってきた罰だ、ただで壊されると思うなよ!」


言葉の節目に冬月は右手を壊していく。


出血し、皮膚に木の皮が埋め込まれても、骨が折れようが、手首から指先が機能しなくとも、腕の力だけで同じことを繰り返す。


< 55 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop